債務整理レクイエム(6)

さて、総量規制が始まったと同時に、

「新たな借入は受け付けません。」という、金融業者からの嫌がらせが始まった。

どういうことかというと、「あなたには100万円の貸付枠がありますが、限度額ギリギリまで借りてますね。一回それをチャラ(すなわちゼロ)にしたら、もう一度、100万の枠を設けますよ。ただし、毎月2万とか、少しずつ減らしていっても、借りている以上、これ以上はダメです。98万、96万、94万と減っても、残っている枠内では貸付はできません。一回ゼロにしてから出直してください。」

 

おい!実際無理だとわかっているだろ!金融業者!

だが、当時は考える余裕さえも奪われていた。結局、「退職金」に委ねてみることになった。

当時の会社には本当に迷惑かけた。

退職願を出した時は、まったくもって、意外なこととして受け取られた。

社長じきじきに「何が不満なんだ。」とか責め立てられた。

これは個人の問題だったからなあ。

 

ただ、退職金で、命はつないだ。

あまりよくないわな。でも必死だったわな。